スナックというと、「中年男性が通う場所」というイメージを持つ人も多いでしょう。
実際、客層の中心は男性です。
でもカウンターをよく見ると、静かに飲んでいる女性客がいることがあります。
友人と来ている女性。
一人で来ている女性。
仕事帰りにふらっと寄る女性。
彼女たちは、なぜスナックに来るのでしょうか。
男性が思っている理由と、女性が感じている理由は、実は少し違います。
今回は、スナックに通う女性の心理を、店側の視点も交えながら解説します。
スナック初心者の教科書|第32回
スナックというと、「中年男性が通う場所」というイメージを持つ人も多いでしょう。
実際、客層の中心は男性です。
でもカウンターをよく見ると、静かに飲んでいる女性客がいることがあります。
友人と来ている女性。
一人で来ている女性。
仕事帰りにふらっと寄る女性。
彼女たちは、なぜスナックに来るのでしょうか。
男性が思っている理由と、女性が感じている理由は、実は少し違います。
今回は、スナックに通う女性の心理を、店側の視点も交えながら解説します。


まず、一般的によく言われる理由を整理してみましょう。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 女子会 | 友人同士で飲む |
| カラオケ | 気軽に歌える |
| 出会い | 新しい人と知り合える |
| 安く飲める | セット料金で安心 |
こうした理由は、確かに間違いではありません。
ただし、実際に通っている女性に話を聞くともう少し違う理由が見えてきます。
それは、「空気を楽しむ」という感覚です。
男性がスナックに行く理由は比較的シンプルです。
例えば
つまり「参加型」の飲み方です。
一方、女性は少し違います。
女性は観察型の飲み方をする人が多いのです。
例えば
いわば、夜のカウンターで人間観察をする場所として楽しんでいることがあります。

女性がスナックに来る理由は、男性客とは少し違います。
多くの女性は、「盛り上がりに参加する場所」というより、少し距離を保てる夜の場所としてスナックを使っています。
女性の人間関係は、とても繊細です。
そうしたものを大切にする文化があります。それは素敵なことですが、時には少し疲れることもあります。スナックのカウンターでは、
会社の同僚でもなく
友人でもなく
家族でもない
人たちが集まっています。
だからこそ気を使いすぎなくていいという距離感が生まれます。
女性にとっては「女性同士の世界」から少しだけ外に出られる場所になることがあります。
女性は日常の中で
いろいろな役割を持っています。
スナックのカウンターではその役割が一度外れます。
誰かの母でもなく、誰かの妻でもなくただの一人の客として座る時間。
それは意外と貴重な時間です。
女性の会話は、
が求められることが多いものです。
しかしスナックでは、誰かが歌い、誰かが話し、ママが流れを作ります。
だから会話を回さなくてもいい空気が生まれます。
女性だけの飲み会は、安心ですが、少し閉じた空間でもあります。
逆に男性中心の店は少し緊張することもあります。
スナックは
が自然に混ざる場所です。
このほどよい混ざり方が心地よいと感じる女性もいます。
スナックでは、また来てもいいし、来なくてもいい。
連絡先を交換する必要もなく、次の約束もありません。
その夜だけの関係。この軽い人間関係が気楽だと感じる女性もいます。
男性と女性では、スナックの楽しみ方が少し違います。
| 男性客 | 女性客 |
|---|---|
| ストレス発散の場 | 役割から離れる時間 |
| 会話に参加する | 会話を眺めることもある |
| カラオケ中心になりやすい | 雰囲気を楽しむ |
| 常連文化を作る | 空気に溶ける |
| 盛り上がりを作る側 | 空気を感じる側 |
男性は
参加型の飲み方
女性は
距離型の飲み方
をする人が多い傾向があります。
もちろん例外はありますが、カウンターを見ていると、この違いは意外とよく分かります。
なお、男性がスナックに通う理由にはまた少し違った心理があります。
詳しくは『スナックに通う男性の心理』で解説しています。

女性客にも、いくつかタイプがあります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 観察タイプ | 人の会話や空気を楽しむ |
| リセットタイプ | 家庭や仕事から少し離れる |
| 会話タイプ | ママや常連とゆっくり話す |
| 気分転換タイプ | ふらっと一杯だけ飲む |
女性客の特徴は「目的がゆるい」ことです。
男性のように
「歌うぞ」
「飲むぞ」
「常連になるぞ」
といった明確な目的より、
「ちょっと寄る」
「少し飲む」
「空気を見る」
という軽い動機で来る人も多いです。

最近、スナックのカウンターに20代の女性が座っている光景も珍しくなくなりました。
SNSでは「スナ女」という言葉も見かけます。
なぜ、Z世代の女性がスナックに通うのでしょうか。
いくつか理由があります。
若い世代の間では、
など、少し古い文化が人気になっています。
スナックもその流れの中でレトロで面白い場所として注目されています。
今の若い世代は
でのコミュニケーションが中心です。
逆に言うと知らない人とリアルで話す場所はあまり多くありません。
スナックは
そんな人が自然に会話する場所です。
その新鮮さが、若い世代には面白く感じられることもあります。
最近の飲食店は
などがしっかり設計されています。
スナックは逆にあまり作られていない店です。
ママの性格
常連の空気
その日の流れ
で店の雰囲気が変わります。
この予測できない空気が好きな若い女性もいます。
スナックのカウンターでは
いろいろな人が話しています。
その会話を聞いているだけでも、ちょっとした社会見学のようになります。
Z世代の女性の中にはこの人間観察を楽しむ人もいます。
ちなみにスナックの常連男性は、若い女性客を見るとだいたいこう言います。
「最近は若い人も来るんだねぇ」
そして5分後には、だいたい自分の武勇伝を話しています。
それも含めて、スナックという場所の面白さかもしれません。
店側から見ると、女性客にはこんな特徴があります。
むしろ女性客が一人いるだけで、店の空気が少し落ち着くこともあります。
男性客ばかりのカウンターより、空気が柔らかくなることも多いです。
珍しくはありません。
特に都市部では、一人でふらっと寄る女性も増えています。
友人と来る女性もいますが、
といった理由で、一人で来る人もいます。
スナックはグループで楽しむ店というより、一人でも成立するカウンター文化なので、女性の一人客も自然に馴染むことがあります。
必ずしもそうではありません。
もちろん出会いが生まれることもありますが、
女性客の多くは
を楽しみに来ています。むしろスナックはバーやマッチングアプリのように恋愛を前提とした場所ではないため、気楽にいられると感じる女性もいます。
あります。
女性客が多い店には、次のような特徴があります。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 落ち着いた店 | 大きな騒ぎがない |
| 会話中心 | カラオケがメインではない |
| ママの人柄 | 聞き役タイプのママ |
| 客層が穏やか | 常連が空気を作っている |
店の雰囲気によって、女性客の多さは大きく変わります。
最近は、20代の女性がスナックに来ることも増えています。
理由として多いのは
などです。SNS世代にとっては、世代の違う人と自然に会話できる場所という点が新鮮に感じられることもあります。
女性客の楽しみ方は人それぞれですが、
などを楽しんでいる人が多いです。
男性のように
「歌う」
「飲む」
といった目的より、夜の空気を楽しむ場所として使っている女性もいます。
Check!

スナックに通う女性の理由は、男性が想像しているものとは少し違います。
なお、男女を含めて「なぜ人はスナックに通うのか」というスナック全体の心理については『なぜ人はスナックに通うのか?』の記事でも詳しく解説しています。
男性は
といった 参加型の夜 を楽しむ人が多いですが、
女性は
という 観察型の夜 を楽しんでいることがあります。
女性同士の関係から少し離れたり、家庭や仕事の役割を一瞬だけ外したり。
スナックのカウンターは、そういう「軽い夜の居場所」になることもあります。
そして、もしカウンターの隣に静かに飲んでいる女性がいたら、少しだけ気をつけてください。
あなたは今、ただ一緒に飲んでいるのではなく、わりと細かく観察されています。
ちなみに男性は、だいたいそのことに気づかず、5分後には
「昔さ、会社でこんなことがあってさ…」
と武勇伝を語り始めます。
そして女性は、
「へぇ、そうなんですね」
と言いながら、ちゃんと全部覚えています。
スナックの夜は、飲んでいる人より、見ている人の方が、だいたい強いのです。
この記事を書いた人

ハルさん | 黒服・用務員
黒服担当。裏方担当。雑用担当。 だいたい何でも屋。 「ちょっとハルさん」と言われる回数が多い日は、たいてい平和ではありません。人が酔うと、なぜか私が忙しくなります。 好きな時間は23時以降。 人が少し酔って、話が哲学っぽくなり始めるあのあたり。 昔、ジャズバーで小説を書いていた作家がいたらしい。 それを聞いてから、閉店前に文章を書くのが習慣になりました。 いまのところ、文学になった気配はありません。 紅の夜には、ちゃんと物語があります。 だいたい翌朝には、なかったことになりますが。 それでもまた来るので、きっと悪い店ではないと思っています。 少なくとも、お客さんにとっては。
スナック初心者の教科書
この物語のつづき...
スナック紅(BENI)本店
東京でも屈指の歴史をもつ老舗スナック。
文化人に愛され、漫画やドラマの中にもそっと姿を現してきました。
『ブラックジャック』誕生の頃、このカウンターで交わされた会話があったとも言われています。
シンガー、俳優、漫画家。
夢を抱く人たちが集まり、語り、また旅立っていった場所。
「紅に通うと出世する」――そんな小さなジンクスもあります。
ここは「コンビニより温かく、家よりちょっと自由な場所」。
ただし、居心地が良すぎて最終電車を逃しても責任は持ちません。
一杯で他人、二杯で友達、三杯で家族。
住所
〒102-0074 東京都千代田区飯田橋4丁目1−2
電話番号
03-3264-1998
営業時間
19:00〜良いところまで
定休日
日曜日・祝日
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